ちいかわ映画の特典第3弾|昔ドラえもんでもらったやつ?
『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』の入場者特典が、8月22日から第3弾に変わります。
うちはもう子供と二回観に行っていて第1弾のフィギュアも第2弾のシールも家にありますから、正直に言えば最初に出てきたのは「まだ配るのか」という気持ちでした。
ところが中身がプルバックカーだと分かったところで、気持ちがきれいにひっくり返ってしまいました。
後ろに引いて手を離すと走っていくあのおもちゃを、子供の頃に畳の上で何度も走らせた記憶のほうが先に出てきたんですよね。
Xを覗いてみると「昔のドラえもん映画の特典みたい」「チョロQか」「ハッピーセットのやつ」という声が並んでいて、同じところで反応している人がそれなりにいるらしいと分かりました。
今回いちばん喜んでいるのは、たぶん子供ではありません(笑)
ちいかわ特典第3弾はプルバックカー
第3弾の特典は「ごきげんセイレーン♪」という名前のプルバックカーです。
セイレーンの背中にちいかわ、ハチワレ、うさぎが乗っている全3種類で、配布開始は8月22日の土曜日。
ランダムなので種類は選べません。
告知画像には「映画を1回観たら1つもらえる!」と書かれていますから、3種類そろえたければその回数だけ通うことになります。
これまでの配布は、この日程で動いてきました。
- 7月24日〜8月7日 第1弾 チャームミニフィギュア(8種ランダム)
- 8月8日〜8月21日 第2弾 ボンボンドロップシール(ランダムなし)
- 8月22日〜 第3弾 プルバックカー「ごきげんセイレーン♪」(3種ランダム)
前の弾が終わった翌日から、次の弾が始まる形。
間が1日も空いていないわけですから、次にもう一度来させる理由をカレンダーの側で切らさないようにしてあるのだろうと私は思います。
同じ8月17日には東宝が、公開24日間で興行収入92億8000万円、動員645万人と発表しました。
100億円は、もう目の前です。
引くと走るおもちゃ、覚えてる?
電池もねじ巻きも要らないのに、引いた分だけちゃんと走る。
説明されなくても、たいていの大人は指のほうが覚えているはずです。
私も子供のころ、床に置いてはテーブルの脚にぶつけて遊んでいました。
走る距離をのばしたくて、何度も引き直しては絨毯の目に負けていたものです。
あの感触が、40年ぶりに映画館で配られようとしています。
昔もらったあの特典のことを、実際に調べている人もいました。
映画ちいかわ 第3弾特典がまさかのプルバックカー
セイレーンを後ろに引いて手を離すと走り出す仕様で全3種実は90年代の映画ドラえもんでも
入場者特典にプルバックカーがもらえた時期が結構あったんですそしてナガノ先生は88年生まれでは?と推測されている
もしそうなら映画ドラえもん… pic.twitter.com/DMJaYZ6fNd
— おいCちゃん (@tonkatu_ouji) 2026年8月17日
ナガノの生まれ年は公表されていないので、後半は推測でしかありません。
それでもニュースのコメント欄には「この平成な特典が最高!」という声が上がっていました。
ここで、第1弾と第2弾を思い返してみてください。
チャームは、いまガチャで大流行している形です。
ボンボンドロップシールのほうは、平成女児ブームのど真ん中にある商品。
ここまでの2弾は、売れているものをきっちり調べたうえで当てにきている感じがありました。
ところが第3弾は、その路線に乗っていません。
いまの文具売り場で、引くと走る車が目立つ棚に置かれていることはまずありませんから。
狙って当てにいったというより、誰かが「これがやりたい」と言い出した形に見えるんです。
Xでも「これはナガノ先生が言い出したのでは」という読みが、いくつも流れてきました。
思い当たることが、ひとつあります。
この映画では上映前に「お静かに」のマナー映像が流れますが、あれはちいかわとしては初めてのマナーCMで、公開の2か月以上も前に発表されていました。
原作者のナガノは、公式サイトのインタビューでそのCMをこう振り返っています。
「マナームービーはずっとやりたいと思っていました」
映画の企画より前から、やりたいことがあった人なんです。
しかもそれは、劇場へ足を運ばないと成立しないものでした。
シールに歓声を上げる人と、走るおもちゃに歓声を上げる人は、たぶん別の人です。
今回だけ、向いている方角が違う。
そして今回いちばん声を上げているのは、私と同じ年ごろの大人です。
ちいかわだけ泣いてるのはなぜ?
公式が特典を告知してから29分後に、原作者のナガノが自分のアカウントへ描き下ろしのイラストを投稿しました。
本文は音符の絵文字が一文字あるだけで、説明は何もありません。
絵の中身は、3体のセイレーンの上にちいかわ、ハチワレ、うさぎが1匹ずつ乗って島を走っているところ。
足元では、島の住民たちと島二郎が逃げています。
島でちいかわたちを追い回していたのが、このセイレーンです。
その背中に乗って走り回っている時点でもうおかしいのですが、いちばん話題になったのはそこではありません。
3匹の表情の違いでした。
ハチワレとうさぎが完全に楽しんでいる顔をしているのに、ちいかわだけが涙を流しています。
🎵
— ちいかわ💫アニメ火金 (@ngnchiikawa) 2026年8月17日
ネットの反応も「よく見たらちいかわ泣いてて草」「やはりハチだけ呑気w」「ごきげん(捕食)」といった短い言葉が並んでいました。
なかでも伸びていたのが、「イラストではちゃんとちいかわ泣かせてて神」という声です。
褒められているのは、絵が可愛いことではありません。
楽しそうな一枚に見せておきながら、泣かせずに済ませなかったところなのだろうと私は読んでいます。
数字の出方も、少し変わっていました。
告知ポストの表示が約1,125万、ナガノのイラストが約437万と、倍以上の差があります。
それなのにいいねは告知が約15.5万、イラストが約16.6万で、イラストのほうが多いんです。
この絵と同じ場面は、本編には存在しません。
「こんな世界線もあったらよかったのに…なっ!」という声が出てくるのも分かります。
セイレーン役を演じた鈴木みのりは、その役を「悪気はなく、日々を楽しんでいて、仲間が傷つけられたら許せない子」と捉えていたそうです。
そのうえで「同じ種族だったら友達になれたのでは」とも語っています。
あの絵は、その読みにいちばん近い形なのかもしれません。
セイレーンの頭のモデルは犬張子だと、ナガノが公式サイトのインタビューで明かしています。
犬張子というのは、白地に黒いぶちの張り子の犬。
赤ちゃんが丈夫に育つようにと枕元へ置く、昔ながらのお守りです。
怖い相手だったはずのあの見た目にも、そういう由来が混ざっていたことになります。
特典が手に入ったら、走らせる前にあの頭の黒いぶちを探してみてください。
特典商法と言われる筋合いは?
もちろん、冷ややかな見方もあります。
「こんなの映画の内容がヒットしたわけじゃない、AKBが握手会をやっているのと同じ」
「そう思うのなら特典なしで勝負させなよ」
言いたいことは、わからなくもありません。
2週間ごとに新しいおもちゃを見せられて、そのたびに財布を開いているのはこちらですから。
ただ、こんな皮肉の返しもついています。
「巨人軍もヒロインやらファンサやらいらん、野球のみで勝負せい!」
第2弾のシールが配られ始めた3週目(8月7日〜9日)は、前の週の1.5倍の人が入り、興行収入は1.58倍まで戻りました。
特典が効いているのは、この数字ではっきりしています。
ただし、そこだけで説明がつくかというと違うようです。
同じ時期の分析記事をいくつか読むと、リピーターだけでなく新規の客層まで広がっている、という見立てが並んでいました。
比較として面白いのが、劇場版の名探偵コナンです。
あちらは28年ほぼ一貫して特典商法をやっていませんが、2024年には興行収入158億円まで積み上げています。
おまけを配らなくても、面白ければ人は何度でも来るということですね。
逆にいえば、中身がスカスカのまま特典だけ配っても、3周目・4周目までは続きません。
3週目に数字が跳ね返ったのは、1周目で満足した人がまだ残っていたからでしょう。
だから私は、そこまで後ろめたく思う必要はないと思うんです。
「乗せられている」と「楽しんでいる」は、同時に成り立ちます。
子供に「これパパが子供のころにもらったやつと同じだよ」と言いたいだけの大人が、いま全国に何十万人といるはずです。
今回はもらいそびれない?
いちばん気になる配布数について、公式はひとことも言っていません。
あるのは「劇場によって数に限りがございます」の一行だけ。
残数の問い合わせもご遠慮ください、と釘まで刺されています。
これ、実はけっこう珍しいことなんです。
『鬼滅の刃』無限列車編の「煉獄零巻」は全国合計450万名様限定と数を出していましたし、『ONE PIECE FILM RED』の「巻四十億」も300万部限定と公表していました。
ちいかわは、そこを一切言いません。
ただ、ざっくりなら見当がつきます。
「1回観たら1つ」というルールなので、配った数と、その期間に劇場へ入った人の数がほぼ重なるからです。
第1弾の期間は15日間で、この映画は公開14日で動員350万人を超えました。
最終日を足して、ざっと380万人前後。
第2弾は14日間で、8月16日までの累計645万人から第1弾ぶんを引き、平日を少なめに見て合計310万人前後。
どちらも300万個を超えています。
あの煉獄零巻に近い量が、すでに2回ばらまかれた計算です。
では第3弾はどうか。
ここから先は夏休みの終わりに向かって、客足が細っていく時期です。
8月14日から16日の週末は動員60万人まで落ちていて、ピーク時のおよそ半分でした。
9月末までを見積もっても、動員は150万〜200万人あたりでしょう。
前の2弾と同じ規模を作っているなら、今回はしばらく在庫が切れないはずです。
第1弾のときは公式の期限を待たずに終わる劇場が続出しましたが、今回はそうなりにくいでしょう。
ただし、落とし穴がひとつ。
3種のランダムということは、1種あたりの数はその3分の1しかありません。
どれかは必ず手に入りますが、欲しいあの子が来るかどうかは運次第です。
もらいに行くならいつがいい?
第2弾のボンボンドロップシールは、8月21日の金曜日で終わり。
在庫が残っている劇場でも打ち切る、と公式が告知済み。
シールがほしい人にとっては、その日が最後になります。
金曜に行けばシール、土曜に行けばプルバックカー。
両方ほしければ、2日に分けて出かけるしかありません。
3種類を全部そろえるとなると、どれも同じ確率で出るとして平均5.5回は観ることになります。
8種類だった第1弾の約22回に比べれば、まだ手の届く回数でしょう。
チケット代でいうと、第1弾は全部そろえるのに4万円を超えていましたが、今回は1万円ちょっとで足ります。
残りがどれくらいあるかは、電話で問い合わせても教えてもらえません。
行ってみたらもう終わっていた、という空振りだけはどうにか避けたいところです。
ただ、劇場によっては在庫を〇△×の表にして毎日出していますし、なくなり次第Xで報告すると決めているところもあります。
出かける前に、行く予定の劇場のサイトとXを見ておくのがいちばん確実です。
映画館によっては、2歳以下で入場料のかからない子にも特典を渡すと案内しています。
プルバックカーは細かい部品を含むおもちゃですから、小さい子と行くなら対象年齢の表示を先に確認しておいたほうがいいです。
第4弾については、今のところ何も発表がありません。
それでもXには「次は島二郎」という声が並んでいます。
島二郎はナガノが当初は出す予定のなかったキャラクターで、頼れる仲間が欲しくなって途中から足したのだそうです。
そういえばこの映画は劇場でのマナーでもひと騒動ありましたが、実際に注意されていたのは子供ではありませんでした。
私が子供の頃に映画館でもらったおもちゃと同じようなものを、今度は自分の子供が握って帰ってくるわけです。
そのために3回目のチケットを買うのが情けないとは思いません。
うちは22日に行きます。
